 |
 |
「UD融雪システム」を生んだ社会背景 |
|
バリアフリーについては、今後予測される人口の約25%が高齢者という今までに類を見ない高齢化社会に対し、どのように対処するのかという社会的課題が、まずありました。
65歳以上の高齢者の方や障害者の方が、基本的な社会生活を送ることのできる街づくりが求められたわけです。
その中で公共施設、特に駅などの交通の起点となる場所をターゲットとすることで、移動のしやすい環境を提供する。
そのために平成12年に「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(交通バリアフリー法)」が制定され、現在に至るまでガイドラインの策定など、様々な施策が行われてきました。(19年度よりバリアフリー新法が施行)
その頃、私が担当していた北陸・東北・北海道地区は、国土の約6割、人口で20%強を占める地域で、積雪寒冷地区と呼ばれています。自然環境が厳しい上に、全国平均よりも高齢化率が約5%高い地域でもありました。
こういった地域特性を踏まえた上で、全国的に何ができるかということと、積雪寒冷地で何をしなければならないか、という2つのことを考える必要がありました。これが「UD融雪システム」開発の始まりです。 |
|
 |
バリアフリーを越えた安全性を。「溶かす」が開発のキーワード |
|
一般的にバリアフリーと言うと、階段よりスロープと考えてしまいますが、積雪寒冷地の冬では、積雪のためにスロープが非常に危険な場所へと変わってしまいます。
そこで、積雪をどうするか。24時間人の手で雪かきを行うことは不可能ですので、当然、「溶かす」ということが解決方法となるわけです。
「溶かす」ためには、熱伝導率の高いコンクリート製品をつくる事が前提ですので、その開発が行われました。
当社の開発部の努力の結果、コンクリートに特殊素材を混合することで、通常のコンクリート製品より高い熱伝導率の製品をつくることができました(下:比較図)。
特殊材料との相性も良く、通常製品と同じ60mmの厚さで製造できたことも、一般製品と同様の扱いですみましたので、導入に対して有利に働きました。 |
融解性能比較 (氷量/100g、下部温度/50度、温度/-5度) |
 |
 |
|
 |
「乾かす」機能を加え「UD融雪システム」が誕生しました |
|
次に、溶かした雪を素早く「乾かす」ことが求められました。
人は路面が濡れていると「滑るのではないか」と不安を抱くものです。
特に高齢者や障害者の方にとっては、それが大きな行動の障害となることもあります。
そこで、溝の入っていて排水性に優れた「バリアフリーペイブ」との機能融合を行いました。
これにより、溶けた雪が溝を通り素早く排水溝へ、湿った路面は熱伝導率の高いコンクリートの特性により、素早く「乾く」。という流れ(機能)ができました。
そして、もうひとつのメリットとして、溝が入っていることによって視覚的に「滑りにくい」という印象を歩行者に与えることができました。
このように誕生した「UD融雪システム」により、夏でも冬でも、機能的にも視覚的にも安心で安全な歩道を提供できることとなりました。 |
参考施工断面図 |
 |
 |
|
| UD融解システム対象製品 |
|
|